集中したいときに

ストックホルム大学の研究者らによる実験の結果、普段注意力が散漫な子どもたちを対象に教室でノイズを流したところ、認識能力や学習効果がアップすることが明らかになりました。これまで一般的に、ノイズ(雑音)は集中力の妨げになると考えられてきましたが、注意欠陥をもつ子どもたちにとっては、適度なノイズがある環境の方が集中力を高められ、タスクパフォーマンスを向上させられるという仮説が立てられており、今後さらなる研究が行われれば、現在薬物治療が主となっているADHDの子どもたちの症状をノイズによってうまくコントロールできるようなシステムの活用が実現するのではないかと期待されています。

参考:Söderlund, Göran, Sverker Sikström, Jan Loftesnes, Edmund Sonuga-Barke.“The Effects of Background White Noise on Memory Performance in Inattentive School Children.” Behavioral and Brain Functions. Behavioral and Brain Functions (2010.09.29) Web(2015.4.07)