耳鳴り対策に
ホワイトノイズが耳鳴りの緩和に有効であることは、1970年代半ばに耳鳴り研究の第一人者であるJack Vernon氏よって明らかになりました。私たちは、耳で常に周囲の様々な音を拾い、脳で必要か必要でないか無意識のうちに分類しています。不要と分類された音は普段特に気にならないものですが、耳鳴りの症状が何かのきっかけで出現したとき、その不要な音が気になりだし、いつまでも不快に聞こえることがあります。そこで、あえて外部でノイズを発生させ、耳鳴りから意識を逸すことで、周囲の様々な音に意識が向けられ、聞こえが良くなるという治療法が最近注目されています。発生させるノイズの音は、耳鳴りを完全にノイズで消してしまうのではなく、耳鳴りが少し聞こえる程度のボリュームにすることがコツです。人によって効果に違いはありますが、現在、専用機器を用いて耳鳴りの治療を行っている臨床現場では、実際、耳鳴りで悩む95%もの患者に治療用の外部ノイズが使用されています。